KODAMA AND THE DUB STATION BAND『Kasuka na kibou』CD
元ミュート・ビートのこだま和文率いるKODAMA AND THE DUB STATION BAND、初のオリジナル・フル・アルバム『かすかな きぼう』!
■長い沈黙を破り、2015年12月の吉祥寺スターパインズカフェにおけるワンマン・ライヴで突如の復活を遂げた、元ミュート・ビートのこだま和文率いるKODAMA AND THE DUB STATION BAND。その後、コンスタントにライヴを重ねてきた彼らがついにリリースする初のオリジナル・フル・アルバム『かすかな きぼう』。
■国内初のダブ・バンド、ミュート・ビートで日本の音楽ファンにダブの先鋭性と愉楽を伝えたトランペットのこだま和文を主柱に、キーボードのHAKASE-SUN(リトル・テンポ、OKI DUB AINU BAND等)、ドラムの森俊也(ドリームレッツ、Matt Sounds等)、ベースのコウチ(やっほー!バンド、Reggaelation IndependAnce等)、ギターのAKIHIRO(ドリームレッツ、川上つよしと彼のムードメイカーズ、Matt Sounds等)という、日本のレゲエ界を代表する手練れの面々が紡ぎだす、スリリングきわまりないソリッドかつディープなサウンドが途方もなくすばらしい。そこに、2018年12月に新加入した現在20歳のARIWAが奏でるトロンボーンが涼風を吹き込み、温もりを与えている。
■アルバムは、こだまならではの哀感漂うメロディがクールなスカ・ナンバー「霧の中でSKA」(2ヴァージョン収録)で幕を開ける。故・朝本浩文作のミュート・ビートの名作ロック・ステディ・チューンにコウチが歌詞を付け、ARIWAが凛とした歌声を響かせる「SUNNY SIDE WALK」は、文字通り、日なたの温もりを感じさせる本作の目玉曲のひとつ。メランコリックかつポジティヴな響きを湛えたこだまのトランペットが胸を打つタイトル・トラック「かすかな きぼう」。こだまがこのタイトルに込めた意味をかみしめつつ対峙したい。ヘヴィなダブを好む向きには、「STRAIGHT TO DUB」とそのダブ・ヴァージョンがある。とことんディープなダブの世界に思う存分、浸ってほしい。こだまのトランペットが哀切な「GYPSY CIGARETTE」は、AKIHIRO作のエキゾチックなナンバー。そして、ドヴォルザークの「新世界より」をダブ化した「NEW WORLD」まで、全10曲を収録。
■こぼれ落ちるメランコリー。透徹したストイシズム。それでいて歓びに満ちあふれた、世界中のどこにも存在しない無二のサウンド……。バンドとしてはもちろん、こだまのキャリアにおいてもきわめて重要な作品であろうマスターピースが誕生した。どうか心して、だがしかし、肩の力を抜いて楽しんでほしい。
■Track list
- 1. 霧の中でSKA
- 2. CHORUS
- 3. SUNNY SIDE WALK
- 4. かすかな きぼう
- 5. 雑草 (weed)
- 6. STRAIGHT TO DUB
- 7. GYPSY CIGARETTE
- 8. NEW WORLD
- 9. 霧の中でSKA (Mute Version)
- 10. STRAIGHT TO DUB (Tez Dub Version)