圧倒的なスウィングとアンサンブルと即興、そのオリジナリティはなにものにもかえがたく、知ったら最後、深みにはまらずにはいられません。およそ21年前、サン・ラーの手になる純粋な新作は望めなくなったにもかかわらず。いやむしろ、サン・ラーの膨大な音楽と思想はいまようやく全貌がつかめるようになったといえるのかもしれません。
サン・ラーが地球に降りたって100年を数えるいまこそ!
本書はサン・ラー生誕100年を記念する2014年、満を持して刊行する音楽書です。
「蜃気楼を見たらサン・ラーを思う」との書き出しで、『ミュージック・マガジン』2001年1月号よりはじまった「てなもんや三裸笠」はこれまでに発表された数多くの音盤を手がかりにこの稀代の音楽家の足跡を辿り、その筆の運びから著者畢竟の名作の呼び声も高い連載でした。足かけ4年、46回に渡った連載終了時からおよそ10年、本書は新たに判明したサン・ラーがサン・ラーになるまでの前史を加え、没後なおも続く発掘音源を精査した圧巻の惑星間音楽批評です!
発売日:2014/10/29