『ジャック・デリダ──その哲学と人生、出来事、ひょっとすると』ピーター・サモン(著)伊藤潤一郎+松田智裕+桐谷慧+横田祐美子+吉松覚(訳)
本体価格:3,400円+税
発売日:2024/02/21
ISBN:978-4-910511-68-9
21世紀の視点からその思想と生涯を解説する
オーネット・コールマンが共演し、スクリッティ・ポリッティが曲名で共感を表明し、坂本龍一がドキュメンタリー映画のサウンドトラックを制作したフランスの哲学者。
サイモン・レイノルズやマーク・フィッシャーが音楽を論じる際に用いた概念「憑在論」の本家本元にして「脱構築」の発明者。
ポップ・カルチャーにおいてもひときわ大きな存在感を放つ20世紀最高の知性のひとり、ジャック・デリダの生涯と思想を、21世紀の視点から新たに解説しなおす。
★用語解説つき
四六判/ソフトカバー/464頁
イントロダクション
第1章 キッド
第2章 フッサール、ほか
第3章 起源の問題
第4章 ジャック・デリダ
第5章 出来事、ひょっとすると
第6章 『グラマトロジーについて』
第7章 真理が女だとすれば、どうだろうか
第8章 万人ここに来たれり
第9章 掟の前で
第10章
第11章 出来事が起こった
謝辞
訳者あとがき
用語解説
索引
1955年生。オーストラリア出身、UK在住の作家。テレビやラジオのショート・ストーリーを多数手がけつつ、『ガーディアン』や『シドニー・レヴュー・オブ・ブックス』などさまざまな新聞や雑誌に寄稿。小説『コーヒー・ストーリー』(2011年)で『ニュー・ステーツマン』のブック・オブ・ザ・イヤーを受賞。UKの『ピッチフォーク』的存在たる音楽メディア『クワイエタス』では、デリダと音楽の関係についての文章も執筆している。
伊藤潤一郎(いとう・じゅんいちろう)
1989年生。新潟県立大学国際地域学部講師。著書に『ジャン=リュック・ナンシーと不定の二人称』(人文書院、2022年)、『「誰でもよいあなた」へ──投壜通信』(講談社、2023年)。訳書にナンシー『アイデンティティ──断片、率直さ』(水声社、2021年)、同『あまりに人間的なウイルス──COVID-19の哲学』(勁草書房、2021年)など。
松田智裕(まつだ・ともひろ)
1986年生。立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員。著書に『弁証法、戦争、解読──前期デリダ思想の展開史』(法政大学出版局、2020年)、訳書にジャック・デリダ『思考すること、それはノンと言うことである──初期ソルボンヌ講義』(青土社、2023年)など。
桐谷慧(きりたに・けい)
1986年生。東京大学大学院教務補佐員。論文に「「『幾何学の起源』序説」におけるデリダの「生き生きした現在」の解釈について」(『フランス哲学・思想研究』第28号、2023年)、共訳書にパトリック・ロレッド『ジャック・デリダ──動物性の政治と倫理』(勁草書房、2017年)など。
横田祐美子(よこた・ゆみこ)
1987年生。立命館大学衣笠総合研究機構助教。著書に『脱ぎ去りの思考──バタイユにおける思考のエロティシズム』(人文書院、2020年)、共訳書にボヤン・マンチェフ『世界の他化──ラディカルな美学のために』(法政大学出版局、2020年)、カトリーヌ・マラブー『抹消された快楽──クリトリスと思考』(同前、2021年)など。
吉松覚(よしまつ・さとる)
1987年生。帝京大学外国語学部特別任用講師。著書に『生の力を別の仕方で思考すること』(法政大学出版局、2021年)。共訳書にマルタン・ジュベール『自閉症者たちは何を考えているのか?』(人文書院、2021年)、ジャック・デリダ『講義録 『生死』』(白水社、2022年)、ジャック・デリダ『メモワール』(水声社、2022年)ほか。
https://www.ele-king.net/books/010758/